現在大学の卒業研究で池袋の再開発について研究しています。劇的に変化していく池袋の街で、支援活動・路上の現状はどうなっているのか関心があり、前回の炊き出しの際に公園の見学をさせていただきました。見学を終えて、今後も継続的に関わっていきたいと考え、今回はボランティアとして参加させていただきました。
池袋にはよく訪れていましたが、支援の現場を見るのは初めてでした。最も印象的だったのが、現場がとても賑やかだったことです。特に衣服配布の時間には、合うサイズを探し、「どれが似合うかな」と一緒に選ぶ等のコミュニケーションがあります。通りすがりの人が活動の様子を見て、「フリーマーケットかな?」と言っている声が聞こえるほどでした。配食では「ありがとう!」と笑顔で嬉しそうに受け取ってくださる方もいらっしゃいました。清野さんがセミナーで仰っていたように、生存に最低限必要なものを支援するだけではなく、生き生きと過ごせる機会を作るというのも、支援の重要な側面であるということを実感しました。公園に着て服を選び、生活相談をし、顔見知りと話をする、その時間が少しでも安心できるものになっていれば、と感じました。
同時に、ここに来ればなんとかなる、と思えるような場所が街にもっと増えてほしいと切実に思いました。賑やかな場であったとはいえ、炊き出しに来られる方は様々な問題に直面していらっしゃる方々です。服やお弁当を受け取る際、申し訳無さそうにしている方も多く、支援や保護を受けることに罪悪感を感じてしまう社会のあり方は変えていかなければならないと強く感じました。一市民として、この困難の背景にある社会構造や制度について理解し、批判・是正していく姿勢を持っていきたいと思います。
ボランティアのみなさまは、初参加にもかかわらず自然に受け入れてくださり、居づらさを感じることなく最後まで活動に参加できました。特にコロナ以後、人とのコミュニケーションが減り、授業や面接・仕事など、日々の言動・ふるまいの殆どが他者に評価されるものになっていると感じます。そんな中、自分の言動が他人にジャッジされることがない、と感じられる場があることを嬉しく思いました。
今後も自分のペースで活動に参加させていただければと思っております。貴重な機会をいただきましてありがとうございます。 N.S