越年越冬も3日目、そして2018年最初の炊き出しです。「あけましておめでとうございます」と挨拶を交わし、調理がスタートしました。この日のメニューはお雑煮風野菜スープ。お餅が入りました! 包丁班は小松菜、ネギ、肉とサクサク切っていきます。いただいた大きな鮭だけは誰も手をつけたがらないので、仕方なく事務局長がさばいていました。ほかの人の手際の良さにみとれながら、ピーラーであくせくサトイモの皮をむいていた私……。今年はもっと料理の腕を上げたいものです。
釜場では「釜じい」ことUさんと、ベテランのGさんを中心に男性陣がてきぱき動いていました。
私は一足早く公園に向かい、はり灸テントの組み立てを手伝いました。炊き出しと同じ公園の中で行っているはり灸治療。越年炊き出しの4日間も実施していました。普段は10人を超える患者さんも、この期間は多くて6人程度で、ほとんどが常連さんでした。ボランティアで続けているこの治療、最近は受付も鍼灸師も、続けて参加してくれる人が足りていない状況です。治療時間を短縮しようという話も出ており、このままだと近いうちに存続の危機ということにもなりかねません。少しでも関心を持ってくださった方、この情報を広めるだけでもいいのでお力を貸していただけるとありがたいです。
募集詳細はhttp://tenohasi.org/volunteer/information/#bosyu15からご確認ください。
この日は医療・生活相談はお休みでしたが、配食の列には多くの人が並んでいました。毎度のことですが、「もちが入っているので気をつけてくださいね」という声かけも忘れませんでした。いつも本当にあたたかい雰囲気の中で炊き出しが行われていますが、この時期の寒さはとても厳しく、いくら着込んでいても寒いものは寒い。それでも、このスープを口にした一瞬だけでも温まってもらえたらいいな、としみじみ思いました。
大学進学のために上京したのが2015年の春。炊き出しに参加して過ごす正月も三度目です。「今年は帰省しようかな」と思いつつ、結局は池袋に足が向いてしまうのです。(さかな)