元旦の越冬活動

皆さん、明けましておめでとうございます。
本年もTENOHASIにご支援下さいますようお願い申し上げます。

さて、元旦の今日は、通常の炊き出し・医療班に加えて、恒例のお餅つきと、お年玉の配布です。

そのために、元旦だというのにスタッフは朝9時に集合し(私はブログを書いていて遅刻しました・・すいません・・・)、餅つきの準備に入りました。

11時半、最初のもち米が蒸し上がり、餅つき開始。
みんなでたっぷり食べようと、今年は去年の1,5倍に当たる30キロのもち米を用意しました。

ところがこれが大失敗。
蒸籠も臼も小型なので、一度に大量につくことができず、
餅つきは延々6時間、20臼以上をつくハメになりました。

大変だったけど、でも楽しかった!!
スタッフと、集まった人たちの中で搗きたい人で搗いていきましたが、
共同作業をしているうちにどんどん仲良くなりました。
「いや、じいさんがこんなに餅つきがうまいとは思わなかったよ」
「人間国宝に指定されるんじゃないの」
「若いの、腰が入ってねえなあ」
軽口をたたきながら、次々に餅をついていきます。

45年ぶりに搗いたという方や
杵を刀のように高く振り上げて搗く「一刀流」さんなど
腕に覚えのある方々の杵さばきは本当に見事です。

さらに、参加してくれた小学生たちも大活躍。
とても和やかな元旦になりました。

できた餅は、磯辺・きなこ・あんころ・からみの4つの味をつけて、
並んだ150人あまりの方々にお配りしました。
ほとんどの方が2回・3回と列に何度も並んでいましたから、
お餅でおなかいっぱいになったと思います。

スタッフは昼食も取らずに奮闘。
でもうれしかったのは、
搗き手の皆さんに
「この2臼はスタッフ用にしますから、スタッフで搗きますよ」といったら、
「俺たちでやるよ。オイみんな、スタッフが食べるんだからしっかり搗けよ」
といって、疲れているのに一生懸命搗いてスタッフに食べさせてくれたことです。

5時からは、配食に並んだ人たちに、プロの演奏家によるフルート&ギター演奏を聴いていただきました。「津軽海峡冬景色」などおなじみの曲ばかりで、たくさんの人が演奏に合わせて歌を口ずさんでいました。
その後には、若手の芸人さん2人によるお笑い。まだ駆け出しの二人なので、200人を超える人たちを前にしてかなり緊張していましたが、ネタは中々よくできていて、みんなで初笑いを楽しむことができました。
ボランティアで出演してくれた皆さんに感謝!

そしてお待ちかね、6時からの配食時には、恒例のお年玉袋をお配りしました。
石鹸・タオル・下着・股引・寒気を防ぐアルミシートなど、路上生活の必需品と、みかんとお菓子を詰めた袋です。
皆さんのカンパで購入し、今年は250人分を用意しました。
これだけあれば十分だろうという予想に反して、集まった人は何と248人!!
たりなくなるのではないかと冷や汗をかきました・・・
でも、これで寒い冬を少しでも暖かく清潔に過ごしていただければと思います。

元旦の夜回りには、20人ものスタッフが参加しました。
4隊に別れて、おにぎりと越冬のチラシを配りながら、お話しします。

年末にもらった賃金を全て落とした(盗まれた?)ためにやむなく路上生活になったという方は、「こんな活動があるんですか。全く知りませんでした。ありがとうございます」と何度も頭を下げられて、こちらが恐縮しました。

こんな風に、毎日チラシを配っていても、毎日何人もの「路上生活の新人さん」に出会います。

景気が回復したとは言っても、格差はますます広がっていることを実感させられます。

by s

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